【作例】ライカ ヘクトール 7.3cm F1.9(Leica Hektor)
総真鍮製のため、手に持ってみるとズッシリと重くいかにも「金属の塊」という感じの作りの良さ。
ノンコートのレンズ内をよく観察するとプツプツと気泡が入っている。
現行のレンズでは考えられないが、ズマリットが作られていた時代くらいまでは 結構、気泡が入っているレンズが多い印象だ。まぁ、このあたりは神経質にルーペで照らしてイライラしながらチェックするタイプの人はオールドレンズ収集に向かないだろう(笑)
気泡があろうと、クモリがあろうと、カビがあろうと、
『これぞオールドレンズの味!』
と大きなココロで受け流せる人こそ持つにふさわしい。
「滲み玉」と言われる通り、全体的にふわっとベールを通したような描写だ。
専用のフードを付けているせいか、フレアやゴーストも予想していたよりも少ない。
少し絞ると一気にシャープになる。ヘクトールに限らず、オールドレンズはこの二面性のある描写が楽しい。
馬鹿みたいに開放でバシバシ撮ってみたがどうだろう。
好き嫌いがわかれるボケの感じだが、個人的には大好物だ。
今回、撮影に使用したソニーα7Ⅱ+「VoightLander VM-E」+ヘクトール 7.3cm F1.9のセット。
ブラックペイントから覗く真鍮のゴールドが美しい。